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マニアさん必見!

2015.04.05

みなさん、こんにちは

神戸灘店、松本です。

すっかりブログ担当になってしまいました。

毎回こんな難しい内容のブログでいいのかちょっと不安ですが・・・

今回も店長より、難しいお題を頂きましたので、頑張って紹介したいと思います。

今回は、ワンちゃんの『チャンピオン』についてです。

お店で“パパはJKCチャンピオン”みたいに書かれている子を見たことがある方も多いのではないでしょうか?

 

まず始めに素朴な疑問・・・JKCって何?

JKCとは『一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JAPAN KENNEL CLUB)』の略称です。

 

何をするところ?

犬の登録(血統書等の発行)、ドッグショーの開催、災害救助犬の育成、

正しい犬の飼育指導・動物愛護精神の高揚が主な活動内容(だそうです・・・)

JKCチャンピオンは日本の大会で1番になったということ。

チャンピオンになるためにはドッグショーに出場し、1番に選ばれる必要があります。

 

そもそもドッグショーって何?

ドッグショーというものは純粋犬種の見本展示会のようなもので、

出場犬が各犬種に定められた理想像(スタンダードStandard)にどれほど近いかを審査する品評会です。

出場する犬は、それぞれ最高のコンディションになるよう手入れをされており、

まさに図鑑で見るような美しい犬がズラリと登場します。

ドッグショーではこの「犬種標準」が審査の基準となっているそうです。

 

何を目的に行うの・・・?

犬種標準とは、その犬種の姿形、能力、性質などを保存するために定めたものです。

ブリート(交配)をしていく際、優良な血筋を保存していく上で重要な基準となります。

ドッグショーは、犬種標準に近い犬を評価するだけでなく、その犬のブリーダーに対しても、

その繁殖の正しさを評価・賞賛する役割があるようです。

犬種標準(スタンダード)は、長い年月をかけて”ブリーダー(繁殖家)”の方達の手によって犬種それぞれの

特徴・体形・性格・被毛・毛色など、その犬種の理想像(スタンダード)が形作られました。

ブリーダーと呼ばれる方達はショードッグ(ドッグショーに出場する犬)にするために、

いかにこのスタンダードに近づけるかを考えながら繁殖に取り組んでいるそうです。

中には、チャンピオンに選ばれたパパやママの写真と一緒にお店にやって来る子達もいます。

そんな写真に写るパパやママは見とれてしまう程、格好良く、美しい立ち姿をしています。

 

犬の何を見て審査するの・・・?

ドッグショーでは、犬種ごとの理想像を定めたスタンダード(犬種標準)を基準にして審査を行っています。

審査ポイントは次の6点です。

  1. タイプ(犬種ごとの特色)
  2. クオリティー(犬質の充実度や洗練度)
  3. サウンドネス(精神的・肉体的な健全性)
  4. バランス(全体の調和)
  5. コンディション(健康状態、精神状態)
  6. キャラクター(魅力、マナー)

審査員はまず、犬を前・横・後ろから見て、直接手で触って骨格、歯並び、毛質(個体審査)を審査し、

さらに歩かせて動きなどを審査します。(歩様審査)

次に比較審査を行い、一番スタンダードに近いと思われる犬が最優秀犬に選ばれます。

実際には、審査員はスタンダード(犬種標準)に基づいて審査をしていますので、

個々の犬同士を比べているわけではないようです。

各犬種のスタンダードと照らし合わせて行われるため、まったく別の犬種同士でも審査が可能なんだとか・・・。

 

審査の流れ

まず、犬種別、オス・メス別に分かれ、さらに年齢別にジュニア(生後9カ月1日以上15カ月以下)、

ヤングアダルト(生後15カ月1日以上24カ月以下)、アダルト(生後24カ月以上)のクラスに区分されます。

最初に行われる犬種審査は、上記の年齢クラス別に個体審査・比較審査を行い、その代表の中から

オスはウイナーズドッグ(WD)、メスはウイナーズビッチ(WB)が選ばれます。

WD、WBはチャンピオンの資格を持つ犬と一緒に審査され、

各犬種の代表となるベストオブブリード(BOB)が決まります。

個体審査

審査員が視審・触審(見る・触る審査)により、頭部・歯・骨格・体形や毛並み、バランス、

犬種の特徴が表現されているかなどを順番に審査します。

歩様審査

リング内をラウンドさせて、出場犬の総合的な確認をします。

犬をコントロールするハンドラーの技術も加わり、その出場犬の良い部分を最大限に引き出します。

 

どうやって入賞犬が選ばれるの・・・?

ドッグショーは勝ち上がり方式です。

今回はFCIジャパンインターナショナルドッグショー(国内最大規模)の場合について、決定順に紹介します。

BOB (ビーオービー)

Best of Breed(1犬種の中のベスト)の頭文字をとったもので、

同一犬種内での審査(ブリード審査)において、オス・メスそれぞれの最優秀犬のこと。

 
G1・G2・G3・G4

BOBだけが登場するグループ選での入賞位。グループ1席、2席、3席、4席と呼ばれます。

同一グループ内での審査(グループ審査)において、オス・メス別にそれぞれ席次が決まります。

 
KING (キング) または QUEEN (クイーン)

オス・メス別にグループ1席犬のみが登場して行われるキング・クイーン選の最優秀犬のこと。

オスのナンバーワンをKING、メスのナンバーワンをQUEENと呼び、

その後のメインイベント“ベストインショー選”に臨みます。

 
BIS (ベストインショー)

KINGとQUEENの2頭より選ばれる、その日のドッグショーでの最優秀犬。

最終的にキングとクイーンのどちらか1頭がドッグショーの最高栄誉であるBISに選ばれます。

 

チャンピオンに選ばれるとどうなるの・・・?

数多くの犬の中から選ばれるのは大変な栄誉なのは確かですが、入賞しても賞金などないそうです。

それでも多くの愛犬家がドッグショーに愛犬を出す理由は、ドッグショーでの審査評価を

今後の繁殖に活かすためなのです。

愛する犬種を大切に維持していくには、まず愛犬がスタンダードにどれくらい近いのかを知る必要があります。

ドッグショーは美人コンテストなどとは違い、良い血筋を後世に引き継いでいくことが主な目的となっています。

 

またまたとっても難しい内容になってしまいました。

今回はとりあえず・・・

チャンピオンに選ばれるのって大変!!

と言うことがわかっていただければいいかなと思います。

灘店にもよくパパ(ママ)は○○チャンピオンのPOPが貼ってある子がいます。

ご来店の際、よかったらこのPOPを探してみてください。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

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